3Dプリンタ はじめました

これから3Dプリンタを始める方の参考になればいいなと思います(毎週土曜日更新)

ドリルはロマン。FreeCADでドリルをモデリング。

今回はドリルです。
使い道は全くありません。

この形は特撮やアニメで見ますが、
実際には掘れません。
何故これを作ったかと言えば
ロマンです。

f:id:fumiohonjo:20190617222320j:plain

 



FreeCADでの手順はこちら

 

1、円錐を作る

FreeCADを起動し
パートデザインワークベンチにし
新しいボディ、新しいスケッチを作成します。
スケッチはXZ平面です。

f:id:fumiohonjo:20190617221114j:plain



下のように上底3mm下底20mm高さ50mmの
直角が2つある台形をスケッチし拘束します。
それを回転押し出しします。

f:id:fumiohonjo:20190617221129j:plain



2、螺旋を描く

新しいボディを作成し
ワークベンチをpartに変えます。

f:id:fumiohonjo:20190617221142j:plain



赤丸のプリミティブの作成をクリックします。
螺旋を選びます。

f:id:fumiohonjo:20190617221152j:plain



パラメータの条件は以下の通りです。

f:id:fumiohonjo:20190617221206j:plain


3、渦を作る

ワークベンチをpartdesignに切り替えます。
XZ平面で新規スケッチを作成し、
以下の形をスケッチします。

f:id:fumiohonjo:20190617221215j:plain



Y軸とスケッチの右の辺を結ぶX軸に直線を引き
補助線にします。
右の辺の2つの頂点とこの補助線を対称拘束します。
円弧の2つの頂点と補助線を対称拘束します。

f:id:fumiohonjo:20190617221227j:plain



右の辺とY軸の距離を27mm
円弧の中心とY軸の距離を6mm
補助線とX軸の距離を50mmとして拘束します。

f:id:fumiohonjo:20190617221239j:plain



このスケッチをコピーし
補助線とX軸の距離を40mm
円弧の中心とY軸の距離を9mmとして拘束します。

f:id:fumiohonjo:20190617221254j:plain



同様に10mmごとにX軸上までコピーします。

f:id:fumiohonjo:20190617221305j:plain



X軸上のスケッチ(ここではsketch006)をアクティブにし
赤丸のスイープを選びます。

f:id:fumiohonjo:20190617221316j:plain



断面変換のモードを
マルチ断面とします。

f:id:fumiohonjo:20190617221329j:plain



セクションを追加を選び
断面となるスケッチ(ここではsketch005)を選びます。
同様にセクションの追加とスケッチの選択を繰り返します。

f:id:fumiohonjo:20190617221342j:plain



赤丸のオブジェクトを選び3D上の螺旋を選びます。
渦巻きが出来たら『OK』を押します。

f:id:fumiohonjo:20190617221351j:plain



4、円錐から渦を差分する

ワークベンチをpartに切り替え
円錐台→渦巻きの順に選び
赤丸のブーリアン差分を選びます。

f:id:fumiohonjo:20190617221403j:plain



螺旋は完成です。


我が家の子どもは小さいので
ここから先端を丸める作業をいれてあります。
また、もっとえぐれたドリルにしたかったのですが
プリント時にサポートが着くと表面が荒れてしまうので
サポートを必要としないギリギリのモデリングにしました。
印刷結果がこちらです。

f:id:fumiohonjo:20190629205200j:plain



まごうことなきドリルの完成です。
全く使い道がないと思っていたドリルですが
子どもたちは歯医者ごっこで虫歯を削る真似の時に使っています。